「無料で利用できる電子契約サービスってあるの?」とお調べではありませんか。 ほとんどの電子契約サービスは有料となっており、無料プランは期間限定であるケースもあります。
しかし、有名で使いやすい電子契約サービスの中には、期間制限なく無料で使い続けられるプランも存在しています。
電子契約書の作成や電子署名だけでなく、タイムスタンプを利用できるサービスもあるので、無料でも十分に電子契約サービスの恩恵を受けられることでしょう。
この記事では、無料で使えるおすすめの主要な電子契約サービスを7つ紹介します。 それぞれのサービスの特徴や機能の違いなどを解説しているので、ぜひ参考にしてください。
この記事の監修者
2018年度からワークスタイル変革コンサルタントとして、テレワークの制度設計や導入・定着支援を実施。また業務課題整理の経験を生かし、2020年に電子契約導入コンサルティング事業を立ち上げ、企業のデジタル化推進支援にも取り組む。
https://www.persol-pt.co.jp/e-contract/
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※なお、当記事内の監修は、各サービスの比較や評価に言及するものではなく、専門家の見地より正確な情報をお届けするためのものです。各サービスの比較や評価については、当メディア編集部のみが決定しています。
【目次】
無料の電子契約サービスを一覧表で比較
まずは、この記事で紹介している無料の電子契約サービスを一覧表で比較してみましょう。 無料プランで特徴が出やすい「アカウント数、可能契約数、タイムスタンプ」の3要素の比較を行います。
【無料プランの機能を比較】
アカウント数 | 可能契約数 | タイムスタンプ | アドレス帳 | |
---|---|---|---|---|
電子印鑑 GMOサイン |
1人 | 5件/月 | ○ | 5件まで |
クラウドサイン | 1人 | 3件/月 | ○ | × |
Adobe Sign (Acrobat Reader DC) |
1人 | 2件/月 | ○ | × |
NINJA SIGN | 1人 | 5件/月 | × | × |
e-sign | 1人 | 無制限 | × | × |
BtoBプラットフォーム契約書 | 無制限 | 5件/月 | ○ | × |
みんなの 電子署名 |
無制限 | 無制限 | ○ | × |
上記の比較表を見ると、無料プランの使い勝手がいいのは「みんなの電子署名」「電子印鑑GMOサイン」の2つであることがわかります。
みんなの電子署名は、アカウント数・可能契約数が無制限。 電子印鑑GMOサインは、基本的な機能を網羅しつつアドレス帳を活用できるなど、無料プランの中でも特に機能性に優れています。
無料プランを使い続けたいのであれば、これら2種類のどちらかを選択するといいでしょう。
監修者コメント
無料プランのおすすめの選び方について
電子契約サービスのフリープラン利用時は、自社のセキュリティ要件に順応できているか確認するとともに、サービスベンダーの信頼性や安全性も考慮するようにしましょう。また、無料プランでは実施出来ない事項やタイムスタンプの有無、締結した契約の保管数も確認しましょう。
無料で使える電子契約サービス7選
それでは、無料で使える電子契約サービスをチェックしていきましょう。 紹介している全ての電子契約サービスが期間の制限なく無料で使えるため、興味のある電子契約サービスがあれば気軽に無料の資料請求、または登録をしてみてくださいね。
電子印鑑GMOサイン
- アカウント数:1人
- 可能契約数:5件/月
- タイムスタンプ:○
- アドレス帳:○
次に紹介する無料で使えるおすすめな電子契約サービスは、電子印鑑GMOサインです。 様々なITソリューションで有名なGMOインターネットグループが運営する電子契約サービスであり、無料プランでも期間制限なく使い続けることができます。
電子印鑑GMOサインの無料プランでは、電子署名だけではなくタイムスタンプも利用することが可能です。 無料でタイムスタンプを使えるサービスは実は少なく、無料プランでもタイムスタンプが使える点はメリットです。
また電子印鑑GMOサインの無料プランでは、署名者の変更や文書検索、更新時期の通知、手書きの電子サインなどの機能も利用可能です。 そのほかアクセスコード認証の機能も付いており、より厳格な本人確認を実施したい場合にも活用できます。
このように電子印鑑GMOサインは、無料プランでありながら有料プランと同様の高い機能性を誇る電子契約サービスとなっています。
みんなの電子署名は個人事業主や中小企業におすすめですが、高度なセキュリティや社内システムとの連携などを重視する企業規模の大きな会社には電子印鑑GMOサインをおすすめします。
» GMOサインの詳細はこちら
クラウドサイン
- アカウント数:1人
- 可能契約数:3件/月
- タイムスタンプ:○
- アドレス帳:×
クラウドサインは、業界No.1のシェアを誇る電子契約サービスです。 CMなどでの知名度も高く、運営者が「弁護士ドットコム」である点も信頼できるポイントです。
クラウドサインの無料プランでは、毎月3件まで電子契約を利用できます。 タイムスタンプも利用できるため、契約の法的効力に関しては安心できます。
またクラウドサインの無料プランでは「高度な認証リクエスト機能」が利用できます。 この機能を利用すれば、契約書の受信者に対して2段階認証を実施でき、なりすましのリスク軽減に役立ちます。
クラウドサインのサービス詳細は次の記事でも解説しているので、本格的に検討したい方はそちらもご覧ください。
» クラウドサインの詳細はこちら
Adobe Sign
- アカウント数:1人
- 可能契約数:2件/月
- タイムスタンプ:○
- アドレス帳:×
無料で使える電子契約サービスをお探しなら、Adobe Signも検討してみるといいでしょう。 PDFで有名なAdobeが運営する電子契約サービスで、Acrobat Reader DCのデスクトップアプリを使えば月に2回まで無料で利用できます。
Adobe Signは、有料のAdobe Acrobat Pro DCを契約している場合はプラン内に含まれているので追加料金なしで利用できます。 すでにAdobe Acrobat Pro DCを導入済みの企業であれば、利用方法をAdobeサポートまで問い合わせてみてはいかがでしょうか。
Adobe Signがどのような電子契約サービスなのか、詳しくは次の記事で解説しています。
» Adobe Signの詳細はこちら
無料で使えるSelf-SignデジタルID
Adobeには、無料で利用できるSelf-SignデジタルIDと呼ばれる電子署名サービスも用意されています。 これは簡単に説明すればAdobeが独自に発行する電子署名のことであり、公的なものではありません。そのため、Self-SignデジタルIDでの作り方では法的効力がそれほど発揮されない点に注意しましょう。 ライトな契約や軽い本人確認としての使用なら、Self-SignデジタルIDを活用してもいいかもしれません。
NINJA SIGN
- アカウント数:1人
- 可能契約数:5件/月
- タイムスタンプ:×
- アドレス帳:×
NINJA SIGNは、テレビCMなどでも話題になった電子契約サービスです。 通常は有料の電子契約サービスですが、無料プランも用意されており費用をかけずに利用できます。
NINJA SIGNの無料プランは、他の電子契約サービスと違ってタイムスタンプを利用できません(有料プランでは利用可能)。 その代わり、契約書のひな形を登録しておける「テンプレート機能」が無料プランで利用できます。
他の電子契約サービスの無料プランではテンプレート機能が利用できないものも多いため、「電子契約サービスのテンプレート機能を無料で使いたい」とお考えの方におすすめです。
電子契約サービスNINJA SIGNの詳細は次の記事で解説しているので、ぜひそちらもご覧ください。
» NINJA SIGNの詳細はこちら
e-sign
- アカウント数:1人
- 可能契約数:無制限
- タイムスタンプ:×
- アドレス帳:×
e-signは、他の電子契約サービスとは異なる特徴のあるサービスです。 みんなの電子署名同様、有料プランがあるわけではなく完全無料で使える電子契約サービスである点がウリです。
この電子契約サービスの特徴は、個人のマイナンバーカードを使って本人確認を行う点です。 法人利用の場合はグループ管理でアカウントを複数作れるわけではなく、「法人代表者の個人アカウントを社内で共有する」という使い方となります。
e-signは完全無料で使えるオンラインの電子契約サービスなので、毎月の可能契約数が無制限な点はメリット。 しかしタイムスタンプやワークフローといった他の電子契約サービスでは当たり前の機能がほとんど搭載されていない点は覚えておきたいデメリットです。
» e-signの詳細はこちら
BtoBプラットフォーム契約書
- アカウント数:無制限
- 可能契約数:5件/月
- タイムスタンプ:○
- アドレス帳:×
BtoBプラットフォーム契約書は、様々なITソリューションを提供する「BtoBプラットフォーム」の電子契約サービスです。
無料で利用できるプランの場合、毎月5件までの電子契約が締結できます。 タイムスタンプ機能も搭載されており、無料でも使い勝手のいい電子契約サービスとなっています。
BtoBプラットフォーム契約書の特徴は、無料プランでもアカウント数が無制限である点です。 他の電子契約サービスの無料プランはいずれもアカウント数は1人しか使えませんでしたが、BtoBプラットフォーム契約書なら複数名で利用できます。
BtoBプラットフォーム契約書のサービス詳細は次の記事で解説しています。 この電子契約サービスについてもっと知りたい方は、ぜひそちらもご確認ください。
» BtoBプラットフォーム契約書の詳細はこちら
みんなの電子署名
- アカウント数:無制限
- 可能契約数:無制限
- タイムスタンプ:○
- アドレス帳:×
まず最初にご紹介する無料の電子契約サービスは、みんなの電子署名です。 みんなの電子署名は、株式会社ベクター(Vector)が運営する電子契約サービス。2021年2月16日から提供開始されたので、比較的新しいサービスと言えます。
みんなの電子署名の特徴は、何といってもアカウント数と可能契約数が無制限な点。 アカウント数と可能契約数が無制限な無料の電子契約サービスは、他にはありません。
アカウントを複数保持し何件も契約を結びたい会社には、みんなの電子署名一択と言えるほど最適なサービスでしょう。
登録も非常に簡単で、3分かからない程度で完了します。 初めてでも使いやすいようにマニュアルも充実しているので、使い勝手がいいのもポイントですね。
» みんなの電子署名の詳細はこちら
まずは気軽にフリープランを登録しよう
この記事では、無料で使えるおすすめの電子契約サービスを7つ紹介しました。 今回紹介した無料で使える電子契約サービスをおさらいすると、以下の通りです。- 電子印鑑GMOサイン
- クラウドサイン
- Adobe Sign
- NINJA SIGN
- e-sign
- BtoBプラットフォーム契約書
- みんなの電子署名
みんなの電子署名は、アカウント数・可能契約数が無制限なのがポイント。 また、電子印鑑GMOサインは有料の電子契約サービスと同様の高い機能性を誇るので、企業規模の大きい会社に特におすすめです。
監修者コメント
なぜ無料プランを利用した方がいい?
もし自社内のセキュリティ要件等に順応できている場合、無料プランで操作性だけでなく、押印までの業務との連動性、電子契約済みの保管文書の管理のしやすさも確認すると、有償プランに切り替えたときのギャップが減ります。
次の記事では、上記のサービス以外にも様々な電子契約サービスの特徴や機能を比較し、ランキング形式でまとめています。 こちらで紹介した以外の電子契約サービスも比較検討したい方は、ぜひそちらもご覧ください。