銀行で口座を開設するには銀行印を作る必要がありますが、名前をどうするかは悩みの種の一つですよね。今までに銀行印を作ったことがなければ、銀行印の名前に何か決まりがあるかどうかもわからないはずです。
実印が重要なものであることを知っている方は多いと思いますが、銀行印も同じくらい大切なもの。印鑑を作る際には、どんな素材にするのか、どのくらいのサイズにするのか、彫刻する名前の書体、彫刻方法など、さまざまなことにこだわります。
この他、印面の名前をどうするのか、男性と女性で銀行印の名前は違うのかなど気になるところ。そこで今回はは、銀行印についての知識がない方を対象に、銀行印の名前の作成方法をご紹介します。
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口座開設時などに必要となる銀行印。「銀行印は実印と分けた方がいいのか」「銀行印は何を使ってもいいのか」など、銀行印に関して多くの疑問をお持ちの方も多いでしょう。年間2.5万本の印鑑作成に貢献している筆者が、銀行印に関してわかりやすく解説していきます!
よくある質問「銀行印は下の名前だけで作成できるの?」
初めて銀行で口座を開設する場合、銀行印は下の名前だけで作成できるのか?という疑問を持たれている方もいるかと思います。下の名前だけの銀行印に違和感を感じるかもしれませんが、下の名前だけの銀行印を作ることは可能です!ご存知の方もいると思いますが、各金融機関の規約には銀行印の登録について定められています。
下の名前だけが彫刻された銀行印が登録できない金融機関はほとんどありません。
100円均一ショップで買えるシャチハタ印は銀行印として認められませんが、下の名前で作成した印鑑を口座開設の際に提出しても受け付けてくれます。
規約は金融機関ごとに異なりますので、不安な方は金融機関の公式ホームページで確認してみてください。公式ホームページで確認できないようでしたら、口座開設しようと思う金融機関の窓口で直接聞くとわかります。
男性が銀行印を作成する場合のおすすめ
銀行印の印面の名前は特に制限はなく、苗字と下の名前のどちらででも作ることは可能です。銀行印の名前には厳格なルールはないのですが、男性が銀行印を作る場合は苗字と名前で作るのをおすすめします。理由は2つあります。1つ目の理由は、セキュリティ。銀行印は認印などと違って、大きな財産を金融機関に保管するために必要な印鑑。
通帳と銀行印さえあれば、本人でなくても銀行窓口で預金を引き出すことが可能です。それほど重要なものですから、印鑑の偽造・変造には細心の注意を払わなくてはいけません。
セキュリティ面を重視すると、苗字だけまたは下の名前だけの印鑑より、苗字と名前の印鑑を作るのがおすすめです。
苗字と名前にして文字の数を多くするのと同時に、わかりにくい書体で彫刻するとさらにセキュリティを強化できます。印影が複雑になれば、簡単には偽造・変造できなくなるからです。
男性の場合、女性のように結婚して苗字が変わるケースが少ないため、銀行印の印面を苗字と名前にしても困ることはありません。
2つ目の理由は、別の印鑑と勘違いして使うことを回避できること。実印、認印、銀行印など印鑑の数が増えてくると、必要な印鑑がどれかわかならなくなることがあります。
銀行印の名前を苗字にしておくと、別の苗字だけでの印鑑と勘違いして使うことがあるのです。印鑑を苗字だけで作る人は多いので、勘違いして使用してしまうことはよくあります。
たとえば、銀行の窓口で預金を引き出すとき認印を押してしまったり、認印で良い場合に銀行印を押してしまったりというケースもあるでしょう。
銀行印の名前を苗字と名前で作っておくと、別の印鑑と勘違いして使うことはなくなります。銀行印と認印を区別したり、他の銀行印と区別したりするため、男性は銀行印を苗字と名前でで作ると良いでしょう。
結婚前の女性は下の名前で作成すると後々変更する手間が省ける
銀行印の名前については、多くの金融機関は厳しいルールを設けておらず、苗字と名前で銀行印を作ることを認めてくれます。男性の場合は苗字が変わることは少ないので、苗字と名前で銀行印を作っても特に不都合はありません。一方、女性は男性と同じように苗字と名前で銀行印を作成しないほうが良いタイミングがあります。それは、結婚です。
結婚したタイミングで苗字が変わってしまうと、結婚前の印鑑を使えないため作り変えなくてはなりません。結婚前の女性であれば、結婚後のことを考えて、銀行印の名前を下の名前で作った方が無難でしょう。
下の名前の銀行印を銀行は受け付けてくれるのか?こんな疑問を持つ方もいるかもしれませんが、安心してください。
銀行は、ゴム印やシャチハタは受け付けてくれませんが、下の名前を彫刻した銀行印は受け付けてくれます。
印影の照合が困難な銀行印や陰影がわかりにくい銀行印を受け付けてくれないだけです。また日本では結婚した男女は、同じ姓にすることが法律で定められています。
そのため、女性は結婚すると男性と同じ姓にする場合がほとんどです。下の名前で彫刻した銀行印は、結婚して苗字の変更があっても使い続けることができます。
銀行印を作り直して銀行へ変更届をする手間が省けるのは大きなメリットです。複数の銀行口座を持っている人は多いと思いますが、苗字が変わるのに合わせて銀行印を作り変えると、すべての銀行に届ける必要があります。
銀行口座の数が多いと、かなりの時間と手間がかかり面倒。結婚すると夫婦でいっしょに生活しますが、銀行口座までいっしょにすることはまれですよね。
ほとんどの場合、夫婦でも別に口座を持ちます。夫婦で同じ姓の印鑑があると、どちらのものか区別できない可能性が高いのです。
銀行印が下の名前ならば、夫が苗字で作った印鑑と勘違いして使うことはありません。結婚した夫婦が印鑑を使うことは頻繁にありますが、苗字の印鑑を使うケースがほとんどです。
同じような素材やデザインの印鑑があっても、夫が苗字の印鑑、妻が下の名前の印鑑を作成しておくとミスすることはありません。
これはあまり良いことではないのですが、結婚をすると離婚する場合もあります。結婚前に苗字で銀行印を作成していると、結婚して夫の苗字の印鑑を作成して銀行へ変更届けを出します。
離婚すると、また印鑑の変更届を出さなくてはなりません。下の名前で彫刻した印鑑を銀行印として届けておくと、変更届を出す手間が省けます。これは大きなメリットです。
下の名前だけの銀行印は偽造・変造のリスクがありますが、そののリスクを下げることは可能です。たとえば、複数の銀行ごとに銀行印を作って届けておけば、下の名前でも偽造・変造されるリスクを下げることができます。
縦横どちらでも作成可能?
銀行印の名前は、縦書きではなく横書きで作りましょう。理由は、2つあります。1つ目の理由は、銀行印の名前を横書きにすると金運がアップすると言われています。銀行はお金を預けるところですから、風水的なものでげんを担ぎたい方は金運の良い横書き銀行印が良いでしょう。
なぜ横書き良いかと言うと、縦書きだとお金が流れてしまい、手元に残らないと考えられています。一方、名前が横書きだと、お金が流れずにどんどん貯まっていくというわけです。
2つ目の理由は、他の印鑑との勘違いを防止できること。ほとんどの印鑑は縦書きで名前を彫刻します。認印や実印など印鑑にもいろいろな種類がありますが、すべて縦書きの名前にしてしまうと勘違いして使う可能性は高くなります。
銀行印の名前だけ横書きにして他の印鑑は縦書きにしておくと、勘違いして使うこともなくなるでしょう。印鑑の大きさや素材を違うものにするという手もありますが、名前を縦と横にするだけの方が簡単に判別できます。
まとめ
ここまで、銀行印についての知識がない方を対象に、銀行印の名前の作成方法をご紹介しました。今まで銀行印を作ったことがない方は、名前をどうすればいいのかわからないでしょう。何も考えずに銀行に提出すると、受け付けてもらえない場合もあるかもしれません。そんなときには、この記事でご紹介したことをぜひ参考にしてください。
ご紹介した名前に関するポイントに気をつけていただければ、スムーズに銀行印を作れるでしょう。銀行印の作成方法について、さらに知りたいという方は以下のページをご覧ください。