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150年ぶりに徳川埋蔵印が発見される


とんでもないニュースが飛び込んできました。




そう、あの徳川埋蔵金徳川埋蔵印が発見されたのです!!

このニュースをTwitterで知った私は、完全に徳川埋蔵【金】だと思い、即ネットニュースの記事を確認。閲覧先のページで飛び込んできたのは無骨な金属の塊の画像。

思わず「印鑑かーい」と言ってしまいました。とはいえ、徳川埋蔵印という歴史的な印章が発見されたという大々的なニュースに違いはないようです。

これは、実印・印鑑の情報を発信しているメディアとしては、記事を作成せずにはいられない!と思い、徳川埋蔵印について調べてみることにしました。

徳川埋蔵印というパワーワードにまんまと釣られてがっかりとした方も多いかと思いますが、この機会に徳川埋蔵印について学んでみるのもありではないでしょうか。


この記事を書いた人
樽見 章寛
樽見 章寛(たるみ あきひろ) 実印.net 編集部
印鑑は、人生に何度も購入することはありません。言うなれば、一生に一度の買い物と行っても過言ではないほど重要な買い物。そのため”長い目”で見た時どれを選んだらよいのか、この視点を大切に、優良な情報をみなさまにお届けいたします。年間2.5万本の印鑑作成に貢献。



そもそも徳川埋蔵印とは?


そもそも徳川埋蔵印とは、メディアなどが名付けた通称です。正式名称は「経文緯武(けいぶんいぶ)」と言います。何やら由緒正しき代物ということだけはひしひしと伝わってきます。

この銀印は、安政4年(1857年)に江戸幕府が篆刻家の益田香遠らに命じて製作されました。14代将軍の徳川家茂と15代将軍の徳川慶喜が使用し、主に外交文書に押印されています。銀印が捺された外交文書には、安政6年の日米修好通商条約批准書(批准書交換は翌年の万延元年)や文久2年(1862年)に文久遣欧使節をヨーロッパへ派遣した際の信任状などがあります。

批准書は条約に対する国家の最終的な確認・同意書で、国家元首によって署名(押印)されます。親書や信任状は国家元首同士でやりとりされるものです。
つまり、この銀印「経文緯武」は、将軍が「国家元首」として作成する外交文書に押印した印章ということになります。
引用元:徳川記念財団(http://www.tokugawa.ne.jp/201808ginnin.htm)


上記の徳川記念財団の解説にもあるように、徳川埋蔵印は諸外国の外交用として当時の幕府が篆刻(てんこく)家の益田香遠(こうえん)らに命じてが制作された印章です。

この徳川埋蔵印こと経文緯武は、1858年に結ばれた日米修好通商条約などに使用された銀印です。徳川埋蔵【金】ではなかったですが、【銀】の徳川埋蔵印でも十分すごいと思ってしまうのは私だけでしょうか。

この徳川埋蔵印はあの江戸幕府14代将軍、徳川家茂の署名とともに押印された幕府の公印。つまり、徳川埋蔵印は当時の日本のトップが使用していた国を代表する印章なんですね。

現代で現すと、安倍総理が諸外国と重要な政策や取引をする際に、押印する印鑑ということになります。そう考えるととんでもない効力を持つ印章です…!

学生時代に歴史で習った日米修好通商条約を結ぶ際に、実際に使用された印章である徳川埋蔵印が見つかるなんてロマンに溢れていると思いませんか?



経文緯武が発見された経緯


この徳川埋蔵印がどうやって発見されたのか気になりますよね。徳川埋蔵印は日米修好通商条約などに使用された歴史的価値の高い印章ということはわかっていたようですが、その行方がわからなかったようです。

ところが、徳川記念財団が蔵の整理をしていたタイミングで漆塗りの箱の中から徳川埋蔵印を発見!発見自体は約1年半ほど前とのことですので、徳川埋蔵印が本物かどうか確認に時間がかかったのでしょう。



経文緯武のスペック




【徳川埋蔵印のスペック】
  • 縦…9.2cm
  • 横…9.2cm
  • 高さ…7.8cm
  • 重さ…2.7kg
  • 材質…銀

徳川埋蔵印のサイズを比較できる画像がないのが残念ですが、サイズはともかく、注目すべきはその重さ!さすが銀印と言った感じでしょうか。

2.7kgだと普通に片手で押印するのはもはや難しいはず。500mlのペットボトル5本よりも重いのです。国を代表する印章である徳川埋蔵印は本当の意味でも重いのですね。



経文緯武発見を受けてのネットの反応


徳川埋蔵印(経文緯武)発見の報道を受けてのネット上の反応を調べてみました。





やはり、徳川埋蔵印を埋蔵金と間違えて紛らわしいという声が多いようです。そりゃあ、日本人の徳川埋蔵金への関心は徳川埋蔵印をはるかにしのぎますからね




その他、糸井重里さんがやられていた番組の企画を懐かしむ声も多数ありました。




ちなみに、徳川埋蔵印は、2018年9月15日から新潟県長岡市の同県立歴史博物館で開かれる展示会「徳川の栄華」で公開されるようです!

今回の発見は徳川埋蔵金ではなかったですが、徳川埋蔵印という歴史的に大変貴重な銀印ですので、興味がある方はぜひとも足を運んでみてくださいね!

余談ですが、徳川埋蔵印の銀印よりもはるかに高い強度をほこる「チタン」という金属をご存知でしょうか?銀印を作るのは難しいですが、チタンなら作れます!これを機にチタンの印鑑を作成したい!という方は以下のページをご覧ください。